The Night
こんばんは。駒沢公園の新緑が精液くさい件について。
2時まで会社。風呂入って今。
今日は会社でクライミングをした。
いや、マジで。では、一部始終を。
午前零時、まだ仕事の終わらない僕と、終電を諦めた先輩(41歳、子持ち)と、
帰れるけれど晩御飯に付き合ってくれた後輩(24歳)の男3人で
最寄のコンビニに向かった。
そこで、会社に入っている富士通系システム会社の副部長(41歳)が、
駅の方向から酔っ払ってやってきた。
終電が無くなったのか、仕事の進捗が気になったのか、「鍵をよこせ」という。
で、先輩が鍵を開けておくことを確認した上で渡したのだが、
夜食を買って戻ってみると、案の定、鍵が閉まっている。
ヤツラは2階で仕事をしているので、玄関でいくら騒いでも来るわけがない。
我々3人は夜食購入のちょっとの間の外出と思っていたので、誰も携帯を持っていない。
仮に持っていても2階の電話番号は分からなかったから意味ないのだが。
6階建ての自社ビルである会社をぐるりと一周して見たが、
ドアと言うドアには鍵がかかっている。
◎築電気のいる部屋だけが、駐車場に面していて明かりが付いている。
憎き副部長(ウチの社員じゃないけど)はあの中だ。
「行くか…。」僕の中の獣が目を覚ました。
ヤツが僕らにどんな仕打ちをしたか、思い知らさねばならない。
幸い、明かりの灯った窓の下から2本の配管が伸びている。
その2本を手に取り、強度を確認する。
軽くしなる程度で、一方に全体重を預けなければ折れることはなさそうだ。
2本の管を手に取り、壁に足を付けたが、底も革のチャッカーブーツでは
摩擦が得られず、両手だけで行けるところまで行くことにした。
その昔、体育館の天井から下がっている5メートルのロープを腕だけで
登った僕ならそれほど難しい作業ではない。
問題は、窓をノックする瞬間、片手になるということ。
両足を窓の外の出っ張りにのせ、3点保持で右手か左手をフリーにしなければならない。
それに、蓄積された疲労も侮れない。
ウチの会社は中二階に書庫がある作りになっており、2階は実質3階分の高さがあるのだ。
かくして、真夜中のクライミング、安全具なし…すなわちボルダリング…が開始された。
体脂肪10%前後、ベンチで自重の1.25倍を持ち上げるパワーを利して、
グイグイ登っていく。同僚2人は呆れて下から眺めている。
程無く、窓のすぐ下に到着。配管と外壁を繋ぐ金具にトゥフック、
窓の下の庇にヒールフック、右手で管を持ち、左手で窓を叩く。
その瞬間の中の人たちの驚いた表情を、僕は一生忘れないだろう。
僕は都◎電気の佐◎副部長に「なんで鍵締めちゃうんですか!
おかげでこんなことする羽目になっちゃいましたよ!」と軽く怒気を孕んだ声で非難した。
◎藤副部長は元暴走族で、昔酔っ払ってカラオケボックスで
ゴルフのアイアンを振り回し、壁にめり込ませた剛の者だそうだが、
さすがに「ごめん、ごめん」と謝る事しきりだった。
まあ、この副部長は自分の部下は足蹴にする、得意先でも敬語を使わないのに、
スカウターでも装備しているのだろうか、なぜか僕には常に敬語なのだが。
で、カードキーを受け取り、階下の二人に向けて落とし、僕自身は窓から室内に入った。
登頂成功。難易度は5.10Bくらい。ボルダリングなら6級と7級の中間くらいだった。
また会社で伝説を作ってしまいました。
ちなみにウチの会社の隣は石川梨華が住んでいるマンションです。
会社があんまり残業をさせるようなら、今度はこっちに登ってみよう☆
上記、全て実話です♪